アオサギの餌(えさ) - 桂川で魚(オイカワ)をどのくらい食べる?

 10月上旬、京都・洛西 桂川でアオサギ Ardea cinerea を観察しました。

 水際で待ち伏せ

 アオサギが水際で魚を待ち伏せしていました。 しばらくしてつかまえた魚はオイカワでした。 つかまえたオイカワは10cm弱で、何度かくわえ直して、すぐに丸のみにしました。

アオサギがオイカワを食べる
アオサギがオイカワを食べる

アオサギがオイカワを食べる - 拡大
アオサギがオイカワを食べる - 拡大

 魚の数を1日に換算すると

アオサギが魚を待ち伏せする姿勢
アオサギが魚を待ち伏せする姿勢

 1時間30分の間にアオサギは6尾の魚をつかまえました。 いずれもオイカワで、大きさも10cm前後のものばかりでした。 1時間あたりに換算しますと、

 6尾 ÷ 1.5時間 = 4尾/時間

となります。 この時期の日の出は午前6時前、日の入りは午後5時半頃ですので、日中の時間は12時間弱となります。 仮に日中、アオサギがこのペースで魚をつかまえるとしますと、

 4尾 × 12時間 = 48尾/日中

となります。 観察中、尾より頭部を低くした姿勢を続け、水面をじっと見つめていました。 一瞬、首をのばして嘴(くちばし)を水中に突き出して、魚をつかまえる動作をするほかはほとんど動きません。 なかなか魚をつかまえるシーンは見られませんが、1日に換算すると50尾近くにもなる計算です。 アオサギは夜も活動することが知られていますので、もっと多くの魚をつかまえているのかもしれません。 ただ魚の1日の行動パターンとも関係していますので、このようなペースで捕獲できるかどうかは分かりません。 夜には物陰にひそんで寝ている魚もいると思われます。 アオサギが大きなえさの捕獲に成功すると、その時点で満腹になり、待ち伏せを止めてしまうこともありそうです。

 捕獲の成功率は

 観察中、6尾の魚をつかまえたのですが、魚をつかまえる動作をしたものの、魚をつかまえられなかったこともあり、失敗は合計3回でした。 したがって、捕獲の成功率は、

 成功6回 ÷ 9回(成功6回+失敗3回) = 0.666

すなわち67%です。 魚をつかまえる動作の観察回数が少なく、この数字の高低はなんとも言えませんが、今回の観察例では、つかまえようとした魚の1/3を採り損ねていることになります。

※ オイカワはコイ科オイカワ属の魚です。 雑食性の魚で、川の比較的浅い場所に生息しています。 桂川ではよく見られる魚です。

オイカワ
オイカワ


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10.12.06 N