京都・洛西のタカの渡り - 解説

 京都・洛西(らくさい) - 京都府南部の西方 - の山地や市街地でもタカの渡りが見られます。 ハチクマ、サシバ、ノスリをはじめ、ツミ、ミサゴ、ハイタカ、オオタカなどが渡っています。 ハチクマ、サシバ、ノスリは1日に数十羽から数百羽も渡ることもあります。 ツミ、ミサゴ、ハイタカ、オオタカは1日にせいぜい数羽です。

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京都・洛西のタカの渡り - 秋の記録 ※ 洛西のタカの渡りの"秋のカウント"はこちらです。
京都・洛西のタカの渡り - 春の記録 ※ 洛西のタカの渡りの"春のカウント"はこちらです。

 渡りの時期と羽数

 おおむね、秋は9月中旬から10月下旬にかけて、春は3月中旬から5月中旬にかけての時期にまとまった数のタカが渡ります。
 秋、ハチクマ、サシバの渡りは9月中旬から下旬にピークをむかえます。 それぞれ1日に数百羽以上も通過することがあります。 ノスリの渡りのピークは10月中旬から下旬で、1日に数十羽以上も通過することがあります。
 春は秋ほどまとまった数の渡りは見られません。 3月、ノスリの渡りがはじまります。 3月下旬から4月上旬にはサシバが渡りのピークをむかえます。 5月になると、ハチクマが渡りのピークをむかえます。

ハチクマが高空を旋回 サシバが高空を旋回
ハチクマが高空を旋回 サシバが高空を旋回


ノスリが高空を滑空 ツミが旋回
ノスリが高空を滑空 ツミが旋回


ミサゴが高空を滑空
ミサゴが高空を滑空


 飛翔の高度・向き・コース

 タカは渡りの時、旋回上昇と滑空を繰り返して移動してゆきます。 洛西では、飛翔の高度は推定で地上から500m以上の高空に及ぶことが多く、概ね上空200〜1500mの範囲を通過しているものと推定されます。 上空50〜100m以下をはばたきながら移動していることもあります。 これは強風の日や、風のほとんどない曇の日などに見られます。 晴天で、ほどよく風が吹く日などには1000m以上の高空を飛翔しています。
 飛翔の向きは、秋は真西か、西南西へ向かって飛翔していることがほとんどです。 春はその逆で真東か、東北東です。
 北・北東・北西など北寄りの風の日は、南・南東・南西など南寄りの風の日よりも、飛翔コースが南にずれる傾向があります。 この傾向は風の強い日に顕著です。

タカ柱(たかばしら)の様子


2012.10.19 / 09.09.28 N / 06.07.01 N