8月下旬、京都・洛西(らくさい)の田んぼに、アカエリヒレアシシギ Phalaropus lobatus が1羽、飛来しました。
背に橙黄色のラインがあることなどから、まだ幼羽のようでした。
この幼鳥は湛水休耕田でさかんに採餌していました。
採餌の仕方は概ね以下の3つに大別できます。
水面を泳ぎながら、いそがしくひっきりなしに水面付近をついばんでいました。 いずれも微小なものばかりをついばんでいましたので、何を食べているのかはほとんど分かりませんでした。 アカエリヒレアシシギはプランクトンを主食としていることが知られていますので、おそらくそれを食べていたものと思われます。 ただし、写真のように水面に浮いているものをついばんでいることもありました。 水面にはハエなどの微小な昆虫がたくさん浮いていましたので、それを食べていたものと思われます。
水面に浮いたハエ?をついばもうとするアカエリヒレアシシギの幼鳥 |
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タカブシギの餌(えさ) - ハエを食べる
水面のある一点を中心に、その周囲をぐるぐると泳ぐこともありました。 その円の中心をさかんについばんでいました。 ハシビロガモがプランクトンを採餌するときに、このように円泳して円の中心にプランクトンを集めることが知られています。 このアカエリヒレアシシギの幼鳥もこれと同様の行動をしていたものと思われます。 カモの仲間のハシビロガモと、シギの仲間のアカエリヒレアシシギという、嘴(くちばし)の形態や体形のずいぶん異なる両者が、プランクトンなどのえさを集める目的で、同じ行動をすることは興味深いところです。
"円泳"して円の中心をついばむアカエリヒレアシシギの幼鳥 |
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2007.02.04 洛西 ハシビロガモ76 ※ハシビロガモの採餌行動についてふれています。
あぜに近い浅いところでは、歩きながら採餌していました。 ちょこまかとせわしく歩きながら、泳ぎながらの時と同様に、水面付近で微小なえさをついばんでいました。
浅い岸際で歩きながら採餌するアカエリヒレアシシギの幼鳥 |
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鴫・千鳥 "アカエリヒレアシシギ" ※ アカエリヒレアシシギのその他の topic はこちらへ
鴫・千鳥 "採餌行動・えさ" ※ その他のシギ・チドリの採餌行動はこちらへ
09.10.02 N