11月上旬、鳥の名前を冠した地名として音に聞く鵯越(ひよどりごえ)を訪ねました。
鵯越は神戸市兵庫区(神戸市の南西部)にあります。
「鵯越の逆(坂)落とし(ひよどりごえのさかおとし)」として、1184年、源義経(みなもとのよしつね)さんが鵯越から平家(へいけ)に奇襲攻撃をしたことで知られています。
「史跡 鵯越 神戸市」の石碑の側面には次のようにあります。
「この道は摂播交通の古道で源平合戦のとき源義経がこの山道のあたりから一の谷へ攻め下ったと伝えられる 昭和二十九年二月」
※ 鵯越の逆(坂)落としが実際どこからどこへ攻め入ったのかについては諸説あるようです。
現地でこの碑文を読んだ方はおそらく、「この山道のあたりから」という件(くだり)がよく分からないと思います。
道路脇の狭い一画に石碑は取り残されるように立っています。
小高い山の尾根近くですが、石碑の目の前は交通量の多い道路ですし、周囲は住宅や墓地などがあり開けています。
石碑は少しは移設されているかもしれませんが、昭和29年に立てられたようですので、立てられた当時、この辺りは「山道」と呼べるような道の通る「山の中」だったのかもしれません。
そう考えますと、ずいぶん開発が進んだことがうかがえます。
史跡鵯越(ひよどりごえ)の石碑 |
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鵯越周辺にはあちこちに「鵯」や「ひよどり」の文字があります。
神戸電鉄鵯越駅には銃猟禁止区域の立て札がありました。
この周辺には鶯町(うぐいすちょう)、雲雀ヶ丘(ひばりがおか)、烏原町(からすはらちょう)などの地名もあります。
鵯にあやかり、周辺の地名も鳥にまつわって名付けられたのでしょうか。
神戸電鉄鵯越(ひよどりごえ)駅に銃猟禁止区域の立て札 |
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< 参考リンク >
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2012.02.10