カワセミの待ち伏せ - えさを探すコサギの上で

 2月中旬、京都・洛西の小さな川で、カワセミ Alcedo atthis とコサギ Egretta garzetta を観察しました。

 カワセミはコサギが追い出す魚をねらっていたか

  カワセミが岸から突出した枯れた草の茎に止まり、えさを待ち伏せしていました。 その下ではコサギがえさを探しています。 コサギは少しずつ前へ歩きながらえさを探します。 その2mほど上でカワセミは待ち伏せします。 そのうちカワセミは川面に飛び込みます。 この一連の行動を繰り返していました。 ともにそれほど多くをつかまえませんでしたが、カワセミもコサギも魚をつかまえていました。
 カワセミは飛び込んだあと、元の場所かその近くに止まります。 この川の両岸には枯れた草の茎が川に沿っていくつも突出していますので、川岸のどこでも待ち伏せはできます。 対岸へ止まることもありましたが、すぐに同じ場所へ戻っていました。
 コサギもここでえさを探していたことから、この場所には元々魚が多いか、あるいはコサギによって追い出される魚をカワセミはねらっていたことが考えられます。 コサギはなかなか嘴(くちばし)を水中に入れてえさをつかまえる行動をしません。 冬、魚は深みや物陰にひそみ、あまり動きません。 よってなかなか魚は見つからないものの、この場所は比較的、魚の多い場所だったのかもしれません。 なかなか見つからない魚をコサギが追い出してくれるので、カワセミはそこで待ち伏せていたことが考えられます。

カワセミが待ち伏せる - えさを探すコサギの上で
カワセミが待ち伏せる - えさを探すコサギの上で

 一方、コサギの方は、黙々とえさを探していました。 上方に止まり、時々川面に降下するカワセミのことは全く気にしていないようでした。 しかし、普段、カラスや、より大きなサギなどが周囲で飛ぶと、動きが止まったりしますので、カワセミを、とりわけ飛び込む時には、見てはいると思われます。 安全上、問題がないのでしょう。


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2025.04.20