10月上旬、京都・洛西(らくさい)の山地で、サメビタキ Muscicapa sibirica を観察しました。
たくさんの実が生ったクマノミズキの木で、サメビタキが実を食べていました。 サメビタキは実のそばに止まってくわえ取ったり、空中にはばたいてしばらくとどまる、いわゆる停空飛翔(ていくうひしょう、略して、停飛とも)から実に飛びついたりしていました。 空中から実に飛びつく様子が次の写真です。
はばたいて空中にとどまり、食べる実を見定める | |
はばたいて空中にとどまり、食べる実を見定める | |
実に向かって飛びつき、くわえる | |
後退して実を取り外す | |
空中で実をのみ込む |
サメビタキは、実の生っている木や、そのそばの木から、飛び立ち、実の生っている房(ふさ)に近づきます。 房から10-20cmほどはなれた空中にはばたいてとどまり、くわえ取る実を見定めます。 とどまっている時間は5秒ほどでしょうか。 そこから実に飛びつき、実をくわえ、後退しながら房からはずします。 くわえ取った実は、空中ですぐにそのままのみ込みます。
クマノミズキの実ははじめ緑色ですが、熟すと黒色になります。 サメビタキの採餌していた木では、緑色から黒色まで、実の熟し具合が様々でした。 サメビタキは、よりおいしい実を見定めて食べていたのでしょうか。
クマノミズキの実 |
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クマノミズキはミズキ科の落葉広葉樹です。 実の直径は5mmほどで、赤みを帯びた、サンゴのような房に上向きに数10個の実が生ります。 名前の「クマノ」は漢字では「熊野」と書きます。 紀伊半島の熊野地方に由来するそうです。
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2024.01.20