1月下旬、京都・洛西(らくさい)の山地の林で、キバシリ Certhia familiaris を観察しました。
写真は、木の幹に止まっているキバシリの左足を、左ななめ上から見たところです。
写真の上がキバシリの頭です。
前になる3本の爪(つめ)はほぼ直角に曲がっています。
後になる1本のつめは、前のつめの2倍以上長く、しかも大きく曲がっています。
キバシリは、その名の通り、木の幹につかまって少しずつ上に移動しながらえさを探します。
垂直の幹に、前のつめはひっかかりやすそうで、幹にぶら下がるにはよさそうです。
一方、後のつめが長く、大きく曲がっている利点は、どうでしょう。
地面にいることが多い、ヒバリやツメナガセキレイの後のつめも長いのですが、大きく曲がってはいません。
キバシリの爪(つめ) - 前趾(ぜんし)では直角に曲がり後趾(こうし)では湾曲し長い |
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キバシリの爪(つめ) - 前趾(ぜんし)では直角に曲がり後趾(こうし)では湾曲し長い - 拡大 |
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※ 鳥の趾(足指、あしゆび)のうち、前向きになる趾を前趾(ぜんし)、後向きになる趾を後趾(こうし)と呼びます。 多くの鳥は、趾が4本で、前趾が3本、後趾が1本です。 この場合、後趾を第1趾と呼び、左足の場合、上から見て反時計回りに、第2趾、第3趾、第4趾と呼びます。 すなわち、1のみ後向きで、2、3、4が前向きです。
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2021.09.13