春から夏にかけて、京都・洛西(らくさい)の平地にある送電鉄塔で、トビ Milvus migrans が営巣しました。
地上から100mはあろうかという、送電鉄塔の先端部に巣は作られました。 あまりに高い位置にあることや、先端部の複雑な構造のため、巣の様子はなかなかわかりづらいのですが、先端から少し下がったところにある、梁(はり)の上に巣材を積んでいるようです。
トビが送電鉄塔の先端部に作った巣で抱卵または抱雛(ほうすう)。矢印は尾羽の先です。 - 4月下旬 |
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3月中旬、枯れ枝や、ビニール片などを巣に運んでいました。
4月下旬、抱卵または抱雛(ほうすう)していると思われる、巣上でじっとしている親鳥がいました。
6月上旬、巣内にほぼ幼羽のひなが少なくとも1羽いました。
親鳥が口移しでえさを与えていました。
トビが巣材を運ぶ - 3月中旬 |
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トビの親鳥がひなにえさを与える。左がほぼ幼羽のひなです。 - 6月上旬 |
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6月下旬、巣上でひながさかんにはばたきを繰り返していました。
7月上旬、巣立ちました。
鉄塔から飛び立ち、数100mはなれては戻ることを繰り返していました。
巣立ったトビの幼鳥 - 7月上旬 |
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トビは洛西では、桂川の河畔林や、山地の林などの木に巣を作っています。 その高さはせいぜい20mほどです。 それが100mほどのしかも周囲に木などさえぎるものが何もないところで営巣しました。
トビが営巣した鉄塔。矢印が巣の位置です。 |
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2019.07.22