ハシボソガラスの餌(えさ) - カエル(ツチガエル)を貯食する

 5月上旬、京都・洛西(らくさい)の田んぼで、ハシボソガラス Corvus corone を観察しました。

 カエルを腕金(うでがね)のすき間に

 田んぼにまだ水は引かれていませんが、どこで捕まえたのでしょうか、ハシボソガラスがカエル(ツチガエル)をくわえて電線に飛来しました。 それを何度かくわえ直したあと、その少し上方にある腕金(うでがね)と呼ばれる、金属の梁(はり)に飛び移りました。 その腕金の端に移り、そのすき間にカエルを嘴(くちばし)で押し込みますと飛び去りました。

ハシボソガラスがカエル(ツチガエル)をくわえる
ハシボソガラスがカエル(ツチガエル)をくわえる

ハシボソガラスがカエル(ツチガエル)を腕金(うでがね)のすき間に入れる
ハシボソガラスがカエル(ツチガエル)を腕金(うでがね)のすき間に入れる

腕金(うでがね)のすき間に入ったカエル(ツチガエル)
腕金(うでがね)のすき間に入ったカエル(ツチガエル)

 貯食

 このように得た食べものをすぐには食べず、のちのちのためにえさを保存しておく行動を、貯食(ちょしょく)といいます。 この腕金にはほかのカラスや鳥も止まるでしょう。 腕金の端からカエルの頭が少し出ていますので、それらに見つかってしまいそうです。 草地や樹上に隠しますと、この時期ですと、アリやナメクジなどに食べられることもあります。 知恵のカラスの行動ですので、それを踏まえて、少し目立ちますが、人工物のやや高いところに隠したのでしょうか。 あるいはカエルを干物にしてから食べようとしたことも考えられそうです。


< 関連ページ >
調べる "ハシボソガラス" ※ ハシボソガラスのその他の topic はこちらへ
調べる - テーマ別 "採餌行動・えさ - 野山の鳥" ※その他の鳥の採餌行動はこちらへ

2019.05.27