9月上旬、京都・洛西(らくさい)の桂川(かつらがわ)で、コムクドリ Agropsar philippensis を観察しました。
南方への渡り途中に立ち寄ったのでしょう、川岸に生えた数本のムクノキにコムクドリが飛来していました。 一見、数羽ぐらいに思っていましたが、何かの拍子に飛び立つと少なくとも50羽はいました。 しばらく辺りを飛び回りますが、元に戻ります。 ムクノキに実はたくさん生っていますが、多くはまだ熟していない緑色の実で、熟した黒い実はあまりありません。 コムクドリは枝移りを繰り返して黒い実を探します。 見つけるとそれをめざして近づきます。 一粒くわえ取ってそのままのみ込みます。 ムクノキの実はコムクドリがのみ込める大きさの上限に近く、のみ込むのに四苦八苦していました。
コムクドリがムクノキの実をのみ込もうとする |
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コムクドリがムクノキの実をのみ込もうとする - 拡大 |
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ムクノキはニレ科の落葉広葉樹です。 京都・洛西の市街地では、社寺や公園、川沿いでぽつぽつ見かけます。 時に大木を見かけます。 実は直径1cmほどの球形です。 はじめ、うす緑色をしてかたいですが、のちに黒く熟しやわらかくなります。 そのうち乾燥して実はしぼみ、ややかたくなります。 実には果皮(かひ)があり、その中に果肉(かにく)に包まれた、実よりも一回り小さい、米粒形の種子が入っています。
ムクノキの実(罫線の幅は5mmです) |
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2019.03.25