10月中旬、京都・洛西(らくさい)の平地の林で、カケス Garrulus glandarius を観察しました。
林の中にあるわずかに開けた場所にコナラが一株、生えています。
そこにカケス2羽が周囲の林から飛来しては団栗(どんぐり)を食べていました。
コナラは周囲の林より少し頭が出ています。
カケスは周囲の林の中層を枝移りしながら近づき、コナラの木の下方の枝に止まります。
そこから跳ねたり、飛んだりして少しずつ上方に移動します。
この時、周囲を見回しながら移動しており、団栗を探しているものと思われます。
そのうち、枝葉の込み入ったところから、団栗をくわえ取ります。
そこから別の枝に止まり直したり、近くの木に止まり直します。
カケスは団栗を足でおさえ、嘴(くちばし)で、堅い殻を剥がします。
殻は縦に筋が通っており、それに沿って殻の一部が剥がれます。
外周の1/3ほどの幅で殻が剥がれると、そこから中身を取り出します。
それを再び足でおさえます。
この時、中身を取り出した殻は足から離れ、落下します。
団栗の中身から嘴の先で小片を削り取ってはのみ込みます。
2、3個も食べれば、周囲の林へ飛び去ります。
しばらくしますと、再び飛来して、同じように団栗を食べます。
この一連の行動を繰り返していました。
カケスがコナラの団栗(どんぐり)の中身をくわえる |
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カケスがコナラの団栗(どんぐり)の中身をくわえる - 拡大 |
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コナラはブナ科の落葉広葉樹です。 洛西では山地に多数、生えています。 秋に団栗が生ります。 団栗のように、堅い殻に覆われた実のことを堅果(けんか)と呼びます。
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2016.02.29