ヒバリの足 - 後趾(こうし)の爪(つめ)はまっすぐで長い

 1月中旬、京都・洛西(らくさい)の田んぼで、ヒバリ Alauda arvensis を観察しました。

 第1趾(後趾 こうし)の爪(つめ)の長さは第3趾(中趾 ちゅうし)の4倍近くもある

 ヒバリの趾(足指 あしゆび)は、前趾(ぜんし)3本、後趾(こうし)1本です。 後趾を第1趾と呼び、左足の場合、上から見て反時計回りに、第2趾、第3趾、第4趾と呼びます。 一番外側の趾が第4趾です。

ヒバリ
ヒバリ

 ヒバリの足で注目すべきはその爪(つめ)です。 前趾3本の爪はほかの多くの鳥と同じく、下湾(かわん)、すなわち弧(こ)をえがいて下方に曲がっています。 一方、後趾はほとんど下湾せず、ほぼまっすぐです。 しかもその長さは、第3趾(中趾 ちゅうし)の爪の4倍近くにもなります。
 ヒバリの生活の場は、乾燥気味の農耕地や、河川敷の草地などの開けた広い場所です。 そこでヒバリは地面を歩いて採餌したり、空中でさえずったりしています。 この長い爪は地上での生活に適しているものと思われますが、それがどのように役立っているのでしょうか。

ヒバリの爪(つめ) - 第1趾(後趾 こうし)の爪の長さは第3趾(中趾 ちゅうし)の4倍近くもある
ヒバリの爪(つめ) - 第1趾(後趾 こうし)の爪の長さは第3趾(中趾 ちゅうし)の4倍近くもある

※ ヒバリは身近な鳥ですが、後趾の爪を観察する機会はなかなかありません。 土や草の地面を歩いている時は、それらに紛れて見づらいですが、コンクリートやアスファルトの地面や、柵や杭に止まっている時が好機です。 ぜひ観察を試みて下さい。


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2015.08.07