3月下旬、奈良県北部の平地で、ヒヨドリ Hypsipetes amaurotis を観察しました。
広い草地にまばらに低木が立ち並ぶ平地でヒヨドリ数羽が採餌していました。 多くは草地でクローバーをさかんに食いちぎっていました。 その脇にある低木に止まり、休んでいた1羽がふいに地面に下り立ち、くわえ取ったものがタンポポの花(頭花 とうか)です。 花の株の脇に止まり、花の柄をくわえ、株から花を折り取り、再び低木に止まりました。 そこで何度も花をくわえ直したあと、丸ごとのみ込みました。
ヒヨドリがンポポの花(頭花 とうか)をのみ込もうとする |
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ヒヨドリがタンポポの花(頭花 とうか)をのみ込もうとする - 拡大 |
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ヒヨドリが食べていたタンポポは、総苞外片(そうほうがいへん)が反り返っていましたので、セイヨウタンポポ、またはアカミタンポポと考えられます。
いずれもヨーロッパ原産の帰化種です。
総苞外片(そうほうがいへん)とは、下の写真の赤い弧の内側に10本あまり見える、緑色の先の尖った部分です。
在来種のタンポポでは、これが花の基部に密着しています。
写真の花は一輪の花のように見えますが、頭花(とうか)と呼ばれる、多数の花の集まりです。
一枚の花弁のように見える部分の一枚一枚がひとつの花で、小花(しょうか)と呼ばれます。
小花はセイヨウタンポポで200前後はあるそうです。
帰化種のタンポポの花(頭花 とうか)。赤い弧の内側が総苞外片(そうほうがいへん)です。 |
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2015.05.04