1月下旬、京都・洛西(らくさい)の溜め池でダイサギ Ardea alba を観察しました。
池の水はほとんど抜かれてしまい、池の一部にしか水が残っていません。 そこでダイサギ1羽が採餌していました。 ダイサギは水中をじっくりのぞき込んでは少し移動することを繰り返すうち、一瞬、嘴(くちばし)を水中に突っ込み、魚をくわえ取ります。 魚を捕まえる動作を3-5回するうちに1回は捕まえていました。 池の水は褐色に見え、泥で濁(にご)っているようでしたが、よく見ますと、ところどころに泥が漂っていない、澄んでいるところがあります。 そのような所に泳ぎ出た魚を捕まえていたのか、あるいは魚が動くと泥も動きますので、それで魚の位置をある程度は把握できるのかもしれません。
ダイサギが水中をのぞき込む |
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もっぱら細長い小魚ばかりをつかまえており、すべて同じ種のようでした。 ここは養魚池として利用されている溜め池です。 一年に一度、12月に水が抜かれ、そこで育った魚が販売されます。 池の脇にある、魚の価格が記された立て札には、コイ、フナ、モロコとありましたので、個体の特徴から、この小魚はモロコのようです。 養殖されているぐらいですから、標準和名のホンモロコにあたるのでしょう。
ダイサギが魚(ホンモロコ)をくわえる |
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ダイサギが魚(ホンモロコ)をくわえる - 拡大 |
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ホンモロコはコイ科タモロコ属の小魚です。 琵琶湖淀川水系の固有種です。 古くから食用にされており、高級魚として珍重されているそうです。 とりわけ卵を持つ冬が旬のようです。 近年、各地で養殖もされています。
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2014.05.05