1月下旬、京都・洛西(らくさい)の桂川(かつらがわ)でツグミ Turdus naumanni を観察しました。
水際の枯れた草地でツグミ数羽が採餌していました。
食べていたのは、ヤイトバナ(ヘクソカズラ)の実(種子)です。
ヤイトバナはつる性です。
ほかの草の葉や茎(くき)に巻きついて成長します。
ツグミは枯れた草地にまばらに残った実をくわえ取ってはのみ込んでいました。
ヤイトバナを支えているほかの草はすっかり枯れてしまっています。
このためツグミの体を支えるだけの張りがありません。
ツグミが実に近づこうとすると、体を支えている茎が曲がり、しばしばバランスを崩し、実に近づくのに苦労していました。
木や草に生っている実は、熟したり、風雨にさらされるなどして、落下し、減ってゆきます。
鳥など動物に食べられることもそのうちのひとつです。
木や草に残る実のありようは、熟しぐあいや、枝や茎との結節ぐあいの差に加えて、鳥などの好みや取りづらさによって形作られるとも言えます。
ツグミがヤイトバナ(ヘクソカズラ)の実(種子)に近づく |
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ヤイトバナは、アカネ科ヤイトバナ属のつる性の多年草です。 洛西では、河川沿いや山地の林縁などに生えています。 実は茶色です。
ヤイトバナ(ヘクソカズラ)の実 |
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2013.05.20