4月上旬、京都・洛西(らくさい)の農耕地でカワラヒワ Carduelis sinica を観察しました。
農耕地の間を通る、舗装された農道の脇で数羽のカワラヒワが採餌していました。
地面に下りて、道路と田んぼとの間に生えている植物をついばんでいました。
食べていたいのは、セイヨウタンポポの実(種子)です。
タンポポの種子には長い柄があり、その先に綿毛がついています。
カワラヒワは種子の部分をしばらくくわえては捨てていました。
カワラヒワがセイヨウタンポポの実(種子)をくわえる |
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カワラヒワが飛び去ったあと、食餌していた場所に近づいてみました。
そこには側面から割かれた、まだ実の熟していないタンポポの頭花(とうか)がありました。
その下にはカワラヒワがしばらくくわえて捨てた、タンポポの種子が散らばっていました。
タンポポの頭花は花期を終えるとしぼんで、実が熟し、再び開いて種子を散布します。
その閉じた頭花の側面をカワラヒワは割いて、中から未熟な実を取り出して食べていたようです。
未熟な実のまだやわらかい中身を食べていたものと思われます。
側面から割かれたセイヨウタンポポの頭花(とうか) | セイヨウタンポポの未熟な実(種子)(罫線の幅は5mmです) |
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※ 頭花(とうか):タンポポは舌状花(ぜつじょうか)と呼ばれる小さな花が密集してあたかも一輪の花のように咲きます。 この花の集まりを頭花と呼びます。
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2013.04.29