11月中旬、京都市内の市街地の林でドバト Columba livia domestica を観察しました。
枝先にたくさんの実の生ったムクノキに数羽のドバトが飛来していました。 枝移りを繰り返し、採れそうな実まで近づき、実をくわえて枝から引きちぎります。 木には実がたくさん生っていますが、ドバトの体重を支えられる枝から嘴(くちばし)が届く実は限られるようです。 枝移りを繰り返し、届きそうな実に首をのばしますが、枝がたわむなどして、届かずあきらめることもありました。 実は枝葉の込み入ったところに生っています。 そこで枝移りするのですが、バランスをとろうとしてはばたきますので、その度に翼(つばさ)で枝や葉を「パタパタ」と打つ音がしていました。
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ドバトがムクノキの実をのみ込もうとする |
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実を引きちぎったドバトはそれを丸のみにします。 ムクノキの実の直径はドバトの喉の広さに近いようで、ドバトはのみ込むのに苦労することがしばしばでした。 口を大きく開け、首を左右に素早く振って喉(のど)を通していました。
ムクノキはニレ科の落葉広葉樹です。 京都市内の市街地では、社寺や公園、川沿いでぽつぽつ見かけます。 時に大木を見かけます。 実は直径1cmほどの球形です。 はじめ、うす緑色をしてかたいですが、のちに黒く熟しやわらかくなります。 そのうち乾燥して実はしぼみ、ややかたくなります。 ドバトは黒い実ばかりを食べていました。 実には果皮(かひ)があり、その中に果肉(かにく)に包まれた、実よりも一回り小さい、米粒形の種子が入っています。
ムクノキの実(罫線の幅は5mmです) |
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2012.01.16