スズメの餌(えさ) - 桜の実(さくらんぼ)の果汁を食べる

 6月中旬、京都市 中部の平地の林でスズメ Passer montanus を観察しました。

 市街地にある、まとまった林の桜(さくら)の枝先で数羽のスズメが採餌していました。 枝先には桜の実、すなわち、さくらんぼがたくさん生っており、それを食べていました。 スズメは実をくわえて枝からはずします。 実をくわえたまま、嘴(くちばし)をもぐもぐとさかんに動かします。 そのうちにくわえていたものを捨て、また次の実をくわえます。

スズメがさくらんぼをくわえる
スズメがさくらんぼをくわえる

 黒色の実ばかりを食べる

 まだあまり熟していない朱色の実から、熟した黒色の実まで、実の熟し具合は様々です。 その中でスズメはもっぱら黒色の実ばかりを食べます。 黒色の実はつかんだだけでもやわらかいのに比べますと、朱色の実はややかためです。 つぶしてみましたところ、黒色の実からはたくさんの果汁が出ましたが、朱色の実からはわずかしか出ません。 スズメが実を食べていた木の下には、しぼんで果皮と種子だけになった実がいくつも落ちていました。 これらのことから、スズメは黒色の実の果汁だけを吸って、果皮と種子は捨てていたものと考えられます。

黒色と朱色の実 黒色と朱色の実
黒色の実の方が果汁が多い 黒色の実の方が果汁が多い
しぼんで果皮と種子だけになった実 しぼんで果皮と種子だけになった実

< 関連ページ >
調べる "スズメ" ※ スズメのその他の topic はこちらへ
調べる - テーマ別 "採餌行動・えさ - 野山の鳥" ※その他の鳥の採餌行動はこちらへ

2011.06.20