1月下旬、京都・洛西(らくさい)の平地の林でトラツグミ Zoothera dauma を観察しました。
アラカシやクスノキ、コナラなどの林の地面で1羽のトラツグミが採餌していました。
林床には下草はほとんどなく、落葉が積もっています。
トラツグミはそこをとことこと歩いてはわずかに立ち止まり、首をのばして周囲をうかがってはまた、すぐに歩きはじめます。
立ち止まっている時には、斜め上方に首をのばしていることが多いです。
より遠くまで目でえさを探すとともに、かすかな物音に耳を澄ましているものと思われます。
えさのにおいを嗅ぎとったり、えさが動くことによる振動を感じとっていることも考えられます。
そのような行動を繰り返すうち、時に落葉を探っていました。
何もくわえていないのか、あるいは小さいものをくわえていたのか、くわえているものはなかなか分かりません。
分かったえさのうちの数回がミミズでした。
ミミズをくわえると、数回、地面にこすりつけたのち、のみ込んでいました。
トラツグミが立ち止まって、首をのばし周囲に注意を向ける |
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写真のようにミミズはトラツグミの体長の半分ほどもありそうです。 人にたとえますと、落葉の下にいる長さ1m以上のヘビを探しているようなものでしょうか。 人が落葉の上を歩き、立ち止まって目視と同時に耳を澄ませば、ヘビが落葉をこする音が聞こえたり、姿が見えたりしそうです。 一面が落葉の林床からトラツグミはミミズをよく探しあてるものだと思いましたが、そう考えますと、それほど困難ではなさそうですが実際どうなのでしょう。
トラツグミがミミズをくわえる |
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2011.04.01