この冬、隣県、滋賀県にある日本最大の湖、琵琶湖(びわこ)の北部、いわゆる湖北(こほく)地方を訪れました。 そこで京都・洛西(らくさい)ではめったに見られない、いくつかの大型種を観察しました。 それらを数回に分けて紹介しています。 今回はクロヅル Grus grus です。
クロヅルの幼鳥1羽が刈田で採餌していました。
首を下げて地面を見ながら何歩か歩いては刈田の地面を嘴(くちばし)でつつきます。
地面を数回つつくと上体を起こして周囲を見回して警戒します。
この一連の行動を繰り返していました。
刈田はところどころに水が浮いており、水分を多く含んでいました。
また後述しますえさの種類などから、軟らかい地中を嘴で探っていたものと思われます。
湿った刈田の地面をつつくクロヅル |
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首をのばして周囲を警戒するクロヅル |
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地面をつついても必ずえさを探りあてるとは限らず、警戒と移動を繰り返していました。
えさをくわえると、地面付近から胴体の高さまでの低い位置で、くわえ直しながら丸のみにしていました。
食べていたのは嘴の幅ほどの大きさで黒っぽい丸いものです。
付近の刈田で地面を見回してみましたところ、直径1-3cmのタニシの生体や殻などが散見されました。
刈田にはタニシ以外にそのような特徴のものはありませんでしたので、これを食べていたものと考えられます。
殻の特徴からマルタニシと呼ばれる種類でした。
タニシをひとつ捕らえると、同じ場所を集中してつつくことがしばしばでしたので、タニシはところどころにまとまっているように思われました。
マルタニシを丸のみにするクロヅル | マルタニシ |
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09.03.30 N