アカツクシガモの採餌行動 - 湖北(こほく)シリーズ 3

 この冬、隣県、滋賀県にある日本最大の湖、琵琶湖(びわこ)の北部、いわゆる湖北(こほく)地方を訪れました。 そこで京都・洛西(らくさい)ではめったに見られない、いくつかの大型種を観察しました。 それらを数回に分けて紹介しています。 今回はアカツクシガモ Tadorna ferruginea です。

 水面で逆立ちして採餌

 アカツクシガモが水面に浮かんで採餌していました。 オカヨシガモやヒドリガモなどのカモ類と同様に水面で逆立ちを繰り返していました。 逆立ちはほんの数秒です。 もとの普通に浮いた状態に戻るとすかさず逆立ちしていました。 写真は右の体側から見た逆立ちの様子です。 アカツクシガモは初列風切羽がやや長いようです。 ハヤブサやコアジサシのように翼の先が交差して突出しています。

 しばらく採餌したあと、足の立つ浅い場所に移動して羽づくろいをしていました。 ひとしきり羽づくろいを終えると再び採餌をはじめます。

逆立ちするアカツクシガモ(右の体側)
逆立ちするアカツクシガモ(右の体側)

 採餌中に浮いているときは前方に傾いている

 写真は逆立ちからもとに戻ったところです。 逆立ちを繰り返して採餌している間はこのように尾端がやや上がり、前方に傾き、首のつけねがすっぽり水中に沈んだ状態で浮いています。 下の通常の浮いた状態の写真と比較しますとその沈み具合がよく分かります。 逆立ちにそなえて上半身をやや沈み気味にしているものと思われます。

逆立ちからもとの状態に戻っても、逆立ちを繰り返して採餌している間は首のつけねが水没している
逆立ちからもとの状態に戻っても、逆立ちを繰り返して採餌している間は首のつけねが水没している

通常の移動時は首のつけねが水没していない(後ろはアオサギ(右)とカルガモ)
通常の移動時は首のつけねが水没していない(後ろはアオサギ(右)とカルガモ)


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09.02.02 N