マガンが洛西に飛来
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洛西に飛来したマガン
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10月上旬、京都・洛西(らくさい)の田んぼにマガン
Anser albifrons 1羽が飛来しました。
顔が一様に褐色の幼鳥とは異なり、嘴(くちばし)の基部から眉間(みけん)にかけてが白いことから、成鳥と思われます。
雨の中、イネの葉などが散らばった、稲刈りして間もない田んぼで落穂を嘴で拾って食べていました。
秋の渡り酣(たけなわ)の時期の飛来ですが、この日は雨でしたので、越冬地へ向かう途中、雨に会い、群れからはぐれて不時着したのでしょうか。
マガンと言えば、その越冬地として宮城県の伊豆沼(いずぬま)・内沼(うちぬま)・蕪栗沼(かぶくりぬま)が有名です。
毎年、これらの沼で、合わせて数万羽が越冬するようです。
それよりも南では、本州の主に日本海側に点々と越冬地があるようです。
越冬地の南限は島根県の宍道湖(しんじこ)のようです。
森鴎外(もりおうがい)の小説「雁(がん)」には、東京の不忍池(しのばずのいけ)で石を投げて雁に命中したという件(くだり)があります。
読んだ当時、明治時代には東京にも雁がいたのだと思ったものですが、それから推しますと、越冬地の昔の南限はもっと南で、京都・洛西にもよく飛来していたのではなかろうかとも考えられます。
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08.10.06 N