コサギの"半身浴待ち伏せ"

 コサギの採餌形態

 コサギ Egretta garzetta の採餌形態は@探索型、A待ち伏せ型の2つに大別できます。
 @の探索型は、浅瀬や水際、時に刈田などを歩きながら見つけたえさを嘴(くちばし)で捕らえる方法です。 このうちコサギに特徴的な方法が、黄色い足先を水底で小刻みに揺すぶりながらえさを追い出してそれを捕らえる方法です。
 Aの待ち伏せ型は、水際や堰でじっと動かず、水面を凝視して、目の前に現われたえさを瞬時に嘴でくわえる方法です。

 コサギの"半身浴待ち伏せ"

"半身浴"でえさを待ち伏せするコサギ
"半身浴"でえさを待ち伏せするコサギ

立ち上がると脚が半分ほど隠れる深さ
立ち上がると脚が2/3ほど隠れる深さ

 さてあまり見たことのない待ち伏せの方法が11月上旬に観察されたのでここで紹介します。 上の写真のように体を半分水に沈めて、体を低くしての待ち伏せです。まさに"半身浴待ち伏せ"です。 頭部をなるべく低くしているように見えましたが、嘴を水に浸けて待ち伏せすることはありませんでした。 おそらく嘴が水に浸かっていると、波紋が出るなどして水中が見にくいのではないかと思われます。 この体勢から水中へ嘴を瞬時に突き出して採餌していました。捕らえていたのは小魚のようでした。

 この場所は水深がややあり、下の写真のように立ち上がると脚が2/3ほど隠れるほどの深さでした。 このため、立って待ち伏せするよりも、えさにより目が近くなるようにこうして待ち伏せしていたのでしょうか。 えさの小魚も水底付近を泳いでいたのかもしれません。


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06.11.03 Y