9月下旬、京都・洛西(らくさい)の桂川(かつらがわ)でエゾビタキ Muscicapa griseisticta を観察しました。
河畔のヤナギなどの木の枝を移動しながらエゾビタキが採餌していました。
もっぱら毛虫ばかりを食べていました。
食べていた毛虫はアメリカシロヒトリというガの幼虫です。
毛虫をくわえると数回、枝にこするように打ちつけて、毛虫を弱らせてから丸のみにしていました。
エゾビタキは枝にしばらく止まっては短く飛んで、止まる枝をかえることを繰り返してえさを探していました。
10分に1回、毛虫をつかまえればいい方です。
一方、枝先をよく見ますと、「濡れ手に粟」と言えそうなほど、この毛虫がたくさんついています。
エゾビタキの口には少し大きいくらいの毛虫ばかりでしたので、口に合う大きさの毛虫を探しているのか、あるいは、先に食べた毛虫の消化を待っているのかもしれません。
エゾビタキが毛虫(アメリカシロヒトリの幼虫)を食べる |
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アメリカシロヒトリはヒトリガ科のガです。 名前の通り北米原産で、20世紀の中頃に日本にやって来た帰化種です。 ヒトリガというのは漢字では「火取蛾」と書きます。 とりわけ火などの光に集まりやすい性質があることからこの名がついたという説があるようです。
アメリカシロヒトリ(ガの一種)の幼虫 |
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10.10.18 N