シメの餌(えさ) - イロハモミジの種子を食べる

 1月下旬、京都・洛西(らくさい)で、シメ Coccothraustes coccothraustes を観察しました。

 種子の翼(よく)の部分は切り落とす

 シメが林床に下りて地面に落ちているえさをついばんでいました。 食べていたのはイロハモミジの種子です。 イロハモミジの種子をくわえ上げては、翼(よく)の部分を切り落として、いわゆる種子の部分のみを食べていました。

※ カエデの仲間の種子には、翼(よく)と呼ばれるプロペラ状の片が付いています。 翼があることで落下するときにくるくると回転し、より遠くへ種子を散布することができるとされます。

シメがイロハモミジの種子をくわえる。 イロハモミジの種子。右端の丸い部分のみをシメは食べる。
シメがイロハモミジの種子をくわえる。 イロハモミジの種子。右端の丸い部分のみをシメは食べる。


 カエデの由来は蛙の手

 イロハモミジはカエデ科の落葉広葉樹です。 紅葉(もみじ)と言えば、おおむね、このイロハモミジを指すことが多いです。 京都の多くの寺社に植栽されています。 楓(かえで)の語源は蛙手(かえるで)、すなわち葉がみずかきのある蛙の手に似ていることに由来するようです。


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10.04.23 N