チョウゲンボウの繁殖

 5月中旬、京都・洛西(らくさい)で営巣中のチョウゲンボウ Falco tinnunculus を観察しました。

 ビルの隙間で営巣

 営巣場所はビルです。 ビルの上から1/3ほどの高さに巣穴があります。 元は換気口であったような隙間が巣穴です。入口は長方形でチョウゲンボウの座高ほどの高さです。

 えさをくわえて巣穴に運ぶ

 チョウゲンボウはえさをくわえて運ぶようで、チョウゲンボウの体に比してやや大きめのネズミと思われるえさでもくわえて飛来し、巣穴に運び入れていました。 えさを運んで来た親鳥は巣穴の入口にぶら下がるように止まって胸から上だけを巣穴に入れて給餌するとすぐに飛び立ちます。 この間、わずか数秒です。 飛び立つと、周辺にあるビルの屋根に止まってしばらく巣穴の方を向いていることがよくありました。営巣地周辺を監視しているものと思われます。

 一般的には中部地方以北で繁殖

 チョウゲンボウは一般的に本州の中部地方以北で繁殖することが知られています。 関東地方ではビルや橋桁などの隙間で普通に繁殖しているようですが、近畿地方以西での繁殖は、私の知る限り、数えるほどです。

巣の上空を旋回するチョウゲンボウ
巣の上空を旋回するチョウゲンボウ

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10.07.05 N / 07.05.16 N