4月上旬、兵庫県の播磨(はりま)南西部で、コホオアカ Emberiza pusilla を観察しました。 コホオアカは日本では数少ない旅鳥または冬鳥として知られています。 日本海側の離島では春と秋の渡りの時期に概ね観察されるようですが、本土では観察の機会があまりありません。
比較的広い川の河川敷にある、草地と砂利道との境界の、背の低い草がまばらに生えたところで1羽が採餌していました。
食べていたのはスズメノカタビラの種子です。
尾を少し上げ、翼をやや下げた姿勢で、跳ねて移動しながら、さかんに種子をついばんでいました。
嘴(くちばし)を細かく動かして種子を覆っている皮を捨てて、中味だけを食べます。
コホオアカが飛び去ったあとの採餌場所をよく見ると、スズメノカタビラのほとんどは倒伏していました。
道端に生育していましたので、時に人に踏まれるものと思われます。
穂が地面に伏せており、容易に種子をついばむことができるので、ここで採餌していたのでしょう。
スズメノカタビラはイネ科イチゴツナギ属です。
田畑のあぜや、道路の片隅などで生育する、いわゆる路傍植物です。
スズメノカタビラの種子を食べるコホオアカ |
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コホオアカが食べていたスズメノカタビラの種子(少し赤みのある部分がそうです。踏まれてか、倒伏しています。) |
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09.04.10 N