2013.12.08 洛西 桂川

オオバンは昨冬並み、カンムリカイツブリがやや多い

 京都・洛西(らくさい)の桂川(かつらがわ)での観察です。 川はほぼ平水でした。 雲が広がっていましたが、明るかったです。 北西寄りの弱い風が吹いていました。

 昨冬、ここでは数で一二を争うヒドリガモやオカヨシガモは例年並みでした。 今冬はいずれも少なめです。 とりわけヒドリガモは少ないです。 一昨年の冬から急増したオオバンは今冬も多いです。 オオバンと並んで多かったキンクロハジロは昨冬よりかなり少なくなっています。

 例年と異なるのは、これらカモ類、オオバンが採餌している場所です。 普段はあまりいない場所でも採餌しています。 桂川に架かるいくつかの橋の上から川を見ますと、例年ならびっしりと水底を覆っている水草が、今冬はほとんどありません。 すべての川底の様子は分かるはずもありませんが、9月の台風の大水でそのほとんどが流され、水草が生えている場所が限られているのではないかと思われます。 そこへ集まって採餌しているものと考えられます。 ヒドリガモ、キンクロハジロが少ないのは、日本への渡来数の増減の差とも考えられますが、水底のえさを思うように採れないせいかもしれません。

 例年、数羽しかいないカンムリカイツブリが今冬は10羽を越えています。 数倍増と言いましても、せいぜい10羽ほどの増加ですが、水底から長く伸びていた水草が流され、水中の空間が広がり、カンムリカイツブリにとって泳ぎやすく、採餌しやすい環境になったことも考えられます。

 ダイサギ、コサギ、アオサギなどのサギ類は少なめでした。 ハクセキレイなどのセキレイ類もわずかでした。

 河畔の林や草地では小鳥類は少なめでした。 それでも一部のヤナギやアキニレではヒヨドリ、カワラヒワなどが数羽から10羽ほどで行動していました。 草地ではアオジ、ベニマシコなどの冬鳥がぽつぽついましたが、今冬はあまり見つかりません。 今冬の日本への渡来数が少ないのかもしれませんが、そもそも草や枝が込み入った場所が、台風の大水でずいぶん少なくなっていますので、このような環境を好む小鳥類が飛来する条件が備わっていないと言えましょう。



カイツブリ 12
カンムリカイツブリ 14
カワウ 31
ダイサギ 3
コサギ 2
アオサギ 1
マガモ 9
カルガモ 23
コガモ 11
ヨシガモ 32
オカヨシガモ 49
ヒドリガモ 18
ホシハジロ 11
キンクロハジロ 13
オオバン 67
イソシギ 2
キジバト 1
ドバト 26
カワセミ 1
ハクセキレイ 2
ヒヨドリ 20
モズ 2
ジョウビタキ 1
ツグミ 1
ウグイス 1
シジュウカラ 1
ホオジロ 4
アオジ 2
カワラヒワ 20
ベニマシコ 1
スズメ 30
ムクドリ 2
ハシボソガラス 11
ハシブトガラス 8
以上、34種

きょうの一枚



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2012.12.29 洛西 桂川 ※ 2012年12月 - 昨冬