カリガネソウ(雁草)

 9月上旬、京都・洛西(らくさい)、西山(にしやま)のふもとでカリガネソウ Caryopteris divaricata を観察しました。

 落雁(らくがん)?

 カリガネソウはクマツヅラ科の多年草の植物です。 漢字で「雁草」と書きます。 花の形がカリガネに似ているとのことで、この名前があるそうです。 ここで、「カリガネ」は種としてのカリガネではなく、広くガン類を指しているようです。
 筒状の花の先が5烈して花弁が5枚あるように見えます。 花から突き出ているのは、長く伸びためしべとおしべで、先が大きく湾曲しています。 一見、どこがどうガン類に似ているのかはよく分かりません。 花を逆さにして、長く伸びためしべとおしべの部分をガン類の首に見立てますと、落雁(らくがん)の絵などに描かれたガン類が翻る(ひるがえる)姿に見えないこともないです。 上下を逆さにした写真も示しますので想像してみて下さい。
 葉に手で触れますと手に独特の香りがつきます。 この香りはクサギを想起させますが、少し異なります。

カリガネソウ(雁草)
カリガネソウ(雁草)

カリガネソウ(雁草) ※ 写真の上下を逆さに
カリガネソウ(雁草) ※ 写真の上下を逆さに


< 参考リンク >
横浜きものあそび クマさんの文様がたり vol.13 雁 ※ ページの下方に落雁の文様があります。

2013.09.20