11月上旬に京都・洛西の長岡京市(ながおかきょうし)で長岡京ガラシャ祭が行なわれました。 そのメイン・イベントでは、様々な時代装束をまとった行列が市街を行進します。 その行列の中に鳥の羽を見つけました。 甲冑(かっちゅう)を身にまとった武士が背中に矢を背負っていました。 その矢に付いていた矢羽です。
いくつかの文献によりますと、古来、矢羽として用いられる羽は、鷲(ワシ)のものが最高だったようです。
ほかに鷹(タカ)、鶴(ツル)、鸛(コウノトリ)などの羽が用いられていたようですが、鴉(カラス)や鳶(トビ)の羽は不吉として好まれなかったそうです。
写真の矢羽は色合いが角鷹(クマタカ)の羽に似ていますが、さて何の羽なのでしょう。
矢羽には尾羽や風切羽などが使われます。
1枚の羽を羽軸から割いて二分し、それらを適当な長さに切り揃えて矢羽とします。
矢の軸を中心に放射状に3枚か4枚(多くは3枚)の矢羽を取り付けます。
矢羽を付けることで放たれた矢にねじのような回転が加わり威力が増すそうです。
矢羽 |
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長岡京ガラシャ祭は、1578年(天正6年)、長岡京市にあった勝竜寺城(しょうりゅうじじょう)で細川忠興(ただおき)さんと、明智光秀(あけちみつひで)さんの娘、お玉(おたま)さんとの婚儀が行なわれたことにまつわり、そのお輿入れ(おこしいれ)の行列を再現したものです。 "ガラシャ"というのは、キリスト教の信者であったお玉さんの受けた洗礼名です。 ちなみに1993年(平成5年)に内閣総理大臣となった細川さんはこの細川家の子孫にあたるそうです。
細川ガラシャさんこと、お玉さん | 小学生の鼓笛隊や |
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姉妹都市アーリントン(アメリカ・マサチューセッツ州)の市民も | |
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< 参考リンク >
長岡京市観光協会
09.12.07 N